Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
蓮央が指さしたのは、今話題のブランド店だった。
中に入ると、レディースとメンズ両方があって左右で別れている。
「じゃあ俺は向こうのメンズのほう見てるから、何かあったら呼べ」
「大丈夫だってば……」
相変わらずの心配症。
服見るだけだし、何も起こらないって……
蓮央の後ろ姿を見送ってから、冬物のコートやセーターを見ていると。
いらっしゃいませーと、定員の声がして誰かが入ってきた。
何の気なしに見ると、それは黒髪短髪の爽やかな好青年。
服は至ってシンプルで、この派手なブランドとは正反対だ。
こんなお店に来るような人じゃないな……。
まぁ、個人の自由だけど。
と、服に目を戻すと。