Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「なんだよ、もう終わりか?」
翠斗は薄笑いを浮かべて拳を作り、上に掲げた。
本気で、殺す気だ・・・
ドクン、ドクンと心臓が激しく鳴る。
だめ…………!!!
「おらぁっ!!」
飛んできた春樹の足を転がってよけ、立ち上がる。
「へぇ、まだ立てるのか」
春樹が感心したように言う。
本当は膝が震えてキツいけど……蓮央を守らないと!!
「どけっ!!」
今までにないほどのスピードで春樹を殴り、倒れたそいつを踏みつけながら蓮央に駆け寄り、庇うように抱きついた。
「なっ……!?」
蓮央が驚いた表情になるとともに、翠斗の拳が振り下ろされた。