Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「きゃっ!?」
真横から誰かに突進され、その子が転んだ。
見ると、綺麗な黒髪をポニーテールにした女の子が尻餅をついていた。
「ごめん、大丈夫?」
手を差し出すと、素直に握って立ち上がる。
「ううん、あたしが悪いの。前見てなかったから」
えへへ、とはにかむその女子は、胸に花をつけている。
同学年の子か。
可愛い顔立ちで、見たことはない。
「……ねぇ、あなたの髪…………」
その子の視線が僕の髪にうつる。
変と言われるのも気味が悪いと言われるのももう慣れた。
僕はこの色が好きだから構わない。
きっとこの子も、『何その色?染めてるの?』って言うんだろうな。
と、その子を見ていると。