Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜



とんとんとん… って
階段 降りて来る音




「ワリぃ スイ
マジに寝た…」


首回しながら
敷居の暖簾、くぐって


サンダルに履き変えて、土間
店先の アイス売場に歩いてく


わたしも、後を追った




「…イビキ、うるさくて
逃げて来たちゃ」


「ウソつけ」




笑いながら、ガラッて フタ開けて
魔法使いが選んだのは
ラムネ粒入りの、ソーダアイス




「ん?
オマエも、アイス食うか?」


「…… それがいい」




魔法使いは
棒が二本ついてる ブルーの氷


パキッて折って
片方わたしに 渡してくれた…





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