Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜



「スイ!家には電話したか?」


「う… うん…っ!!」


すっごい笑顔で
コーラ飲んでる魔法使い


キャンドルライトの薄あかり


いつの間にか周りには
友達なのか、知り合いなのか
たくさん人が、乗り込んで来てて


目立つのは、ずっと鼻唄うたいながら
おつまみとお酒、用意してる
…フリルの服着た男の人とか


かなりマッチョで
プロレスラーみたいな男の人とか


お腹にマジックで顔描いて踊ってる
丸メガネのおじさんとか…




「あれ?!アイツは?」


「我らの王子様は、仕事終わって
すぐに東京へ帰ったよ〜」


「…んだよあのヤロウ
スイ紹介するから
待ってろっつったのに」


「へ?!」


「まあいいや ―――
スイ!ケーキ食うかケーキ!」


「た…食べるっ!!」




なんか、答えた瞬間
中の人みんなに笑われた


おじいさんと おばあちゃんも並んで
すごく楽しそうに 笑ってる…




二人の前にも
ケーキの箱、運ばれて行って
手で頬おさえて 迷ってるおばあちゃんに


おじいさんが微笑みながら
ショートケーキひとつ 取ってあげた




なんか…おばあちゃんがかわいい


元々優しくて、可愛い人だけど
うちら位の、女の子みたいになってる…




「――… バーチャンさ」


「… え…?!」





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