夏の前の日
その3日後に俺は罪を犯した。
誕生日でもらったマリファナを
クラブの外で吸っていたら警察が来た。
その日は没収をされて警察は帰ったけれど
もう、目の前は真っ暗だった。
電話して
リンに1通だけラインを送ると
すぐに折り返し電話が鳴った。
『どしたん?』
「俺、パクられる」
『は?なんで?また人殴ったん??』
俺は1年前にクラブでリンに
しつこく絡んだ男と喧嘩になって
全治1か月の傷を負わせた。
執行猶予1年を持っていた。
「いや、ガンジャ。ポリ来た」
『ありえん・・・っ』
切れた電話。
電話越しに聞こえるのは
ツー ツー
と、電話の切れた音がするだけだった。
リンが東京へ行った1ヶ月後に
俺は警察から呼び出しがあり
留置所に収容された。
リンが東京へ行く前日に話したこと。
『俺、真面目にやるから
リンが帰ってきたら結婚しよう』
初めてのプロポーズ。
リンは泣きながら、頷いてくれたのに。
・・・また俺はリンを裏切った。