恋桜


私には、どうして川崎さんまでもが、そんなことを知りたがっているのか、全く分からなかった。



でも、私にも一つだけ分かったことがある。

それは、私以外にも、咲希が委員長に立候補したことを、不思議がっている人がいたということ。

きっとそれほど、周りから見ても不自然な出来事だったのだろうと私は確信した。



それから、しばらくして、私は川崎さんと別れ、一人歩きながら、川崎さんや咲希のことを自分なりに改めて考え直していた。

でも、いくら考えたところで、やっぱり私には、分からなかった。


だから、私は絶対に明日の朝、咲希に直接確認しよう、そう心に決めた。


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