運命のブレスレット
「うん。それで…かずくんは何が言いたいの?」

「俺は正直に言うと、萌南ちゃんには明日からちゃんと車で登下校して欲しい。」


「え?わ、私車嫌いなの!かずくんも分かってるよね・・なんでかず…っっキャッ!」


最後まで言い終わらないうちに私はかずくんに肩を掴まれて向かい合わせにされていた。


目の前にかずくんの顔がある。


う、き、緊張するよ…。


「萌南ちゃん、よく聞いて。萌南ちゃんは大谷商事社長の大事な令嬢なの。だからある意味狙われやすい。分かる?」


「う、ん。」


そんなに心配した顔で見られたら、嫌でも頷かないといけなくなるじゃん…。


「だから、俺は萌南ちゃんの安全面を考えた上で、登下校に車を使って欲しいって思ってる。」

「…うん。」

「じゃあ明日から車で行ける?」

「……。」

「萌南ちゃん、返事は?」

「……。」

「萌南ちゃん。へ、ん、じ、は?」

「//////!」

い、今、私のほっぺをふにーって…

引っ張った!!!

昔みたいに…。



だ、ダメだ。

これだけで心臓が爆発しそう。


私…

やっぱりかずくんが好き、なんだ。



「決めた!明日からちゃんと車で行くっ!」

「…良かった。」


そう言ってにこっと笑うかずくん…。


だって

だって…

好きな人、

かずくんの言うことだったら聞かないとダメだなって思っちゃうじゃん!




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