イジワル上司の甘い求愛

「もう。なんなの、この急展開!!うちの部署の女子社員は朝からこの話で持ち切りよ」

「そうなんだぁ」

「そうよ!!正月明けのワイドショーより絶対、社内的にはこれは大ニュースよ!!」

「へぇぇ」

「ねぇ、千晶?さっきからちゃんと聞いてる?どうしてそんなに驚かないの?」

興奮しながら捲し立てるように喋る梨沙とは対照的に落ち着き払っている私の様子にきっと梨沙は違和感を感じたんだろう。

頬を膨らましながら、私の反応に不満げだ。

いつの間にか運ばれてきていたパスタランチに添えてあったサラダに可愛らしくのっていたウサギの形をした人参を梨沙が無造作につつく。


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