イジワル上司の甘い求愛

「智哉さん、あのぉ……これって一体?」

右手で左薬指を摩りながら、視線を落とすとつられるように智哉さんも視線を指輪に向ける。

触れるだけでドキドキを加速させる指輪。
左薬指にあるってだけで、その意味が重大な意味を持つってことはなんとなく分かっているんだけど……。


「冬休み明けに準備していたんだ。千晶の答えを聞いたら渡そうと思ってた」

智哉さんが私を真っすぐに見つめる。私の左手に智哉さんの手が触れる。
智哉さんがゆっくりと私の左薬指に輝く指輪に触れる。


「……本当は昨日渡したかっただけどな。昨日は俺も千晶に夢中で忘れそびれてしまったから」


昨日の情事が思い返されて、一気に顔に火が出そうになる。

多分それは目の前の智哉さんだって同じらしい。
ほんのりピンクに頬が紅潮してる。

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