【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
でも、結城くんと手を繋ぐ、そんな姿を想像するだけで心臓が暴れ出して。
うわぁーっ。
ドキドキします……!
なんて、ドキドキしてたのに。
帰り道、送ってくれるってなって、隣を歩く結城くんは、ズボンのポケットに手を突っ込んでいて。
手を繋ぐ雰囲気、これっぽっちもないんですが!
付き合う前と、何も変わらない。
むしろ、結城くんがいつにも増して無口なせいか、前よりも距離を感じる気が……。
「結城くん、」
「ん?」
で、でもっ、手繋ぎましょうなんて言えないですっ……。
「あ、な、なんでもないです…」
「ふーん?
なんかあるなら言えよ?」
結城くんはそう言ってくれるけど、言えるはずありません。
手を繋ぎたいです、なんて、そんなこと言ったら引かれちゃいます、確実に。