は?何それおいしいの?
あたしがぼんやりしている間にさっさと桃は自分の家に帰ったらしい。『また明日、お昼ごはんをいただきにきます』とご丁寧に伝言を残して。
それを聞いたときのあたしの心境、誰かに共感してほしい。
だって、あんなことされたあとだよ?いつも通りに接する自信なんてあるはずがない。そんな自信のある人がいたら是非ともお会いしたい。
悶々とした夜を過ごし、最終的にとった手段というのがお昼ごはんを抜かすということ。はい、端的に言うと逃げました。
その代わり朝ごはんの時間を少し遅くして、量を多めにした。
合コン3時からだし。タダごはん食べるにはお腹すかせとかないといけないし、うん。
「姉ちゃん、桃にぃ来たけどほんとに会わねぇの?」
「うん」
もはや即答ものである。今のが早押しクイズだったら絶対回答権とってた。
というか朝の時点でお昼いらないって言っといたし。ならあたしがわざわざリビングまで下りて桃に会う必要なんてなくない?
桃はお昼ごはんを食べに来たのであってあたしに会いに来たわけじゃないし。会う理由もないし。
「と、とにかく、あたしお昼いらないし、下には行かないから。なしのん来たら稔がここに連れて来て」
「つーか俺、そのなしのん?って友達と会ったことないんだけど」
「大丈夫。親しい友達とかなしのん1人しかいないからここに来た人がなしのんだよ」
「姉ちゃん……」
哀れみの目で見られた。お前それ姉を見る目じゃないだろ。