The universe privateer
ウラヌスとマーズは、孤児の兄弟だった。

彼らの住んでいた惑星は、ある宇宙海賊に襲撃され、一族諸共根絶やしにされた。

元々略奪行為の為にウラヌス達の惑星を襲撃した宇宙海賊であったが、あまりにも抵抗が激しい為に業を煮やし、見せしめとして惑星ごと破壊してしまったのだ。

その残忍且つ強大な力により、宇宙海賊には誰も手出しできない。

銀河連邦率いる宇宙警備隊でさえ、彼らを拘束する事が出来ないのだ。

銀河の平和と安寧を守る宇宙警備隊が、無法者の宇宙海賊を野放しにする。

そんな批判を避ける為、銀河連邦は苦肉の策を講じた。

『宇宙海賊の略奪行為を公式に許可する』

他惑星を攻撃する事を銀河連邦が認めた他惑星侵略免許状である。

許可がある限り、宇宙海賊の行為は犯罪ではなく、彼らは略奪者ではない。

馬鹿げたこの免許により、彼らは『宇宙海賊』ではなく、こう呼ばれるようになった。

『宇宙私掠者』と。

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