強引上司の溺愛トラップ
とりあえず、寝間着用のTシャツとハーフパンツに着替えて、リビングに戻った。
彼氏の家にお泊りに来ているのだから、もっと可愛いナイトウェアにした方が良いのでは、とももちろん思ったけど、「そういうこと」をする気がないのに、あまり可愛い恰好をするのもどうかと思ってしまった……。

まあ、課長も同じような恰好をしていたから、それは良かったんだけど。


課長は、ソファに座りながらボンヤリとテレビを見つめている。
さっきまで、私はそのとなりに座って、課長にギュッと抱き締めてもらったり、頭を撫でられたり、キスをしてもらったりしていた。

それなのに急に距離を置くのもどうかなと思ってしまったので、私はまた、課長のとなりにちょこんと腰をおろした。
だけど、早速課長の右手が私の頬に伸びてきて、ピクン、と身体が緊張した。やっぱりこのタイミングでとなりに座るべきじゃなかったかもしれない、なんて思ってしまった。


だけど……。



「そんな怖がるなよ。約束しただろ。何もしないって」


課長の声は優しいもので、ゆっくりと課長と視線を合わせると、その表情も、声色と同じ位、いやそれ以上に優しいものだった。
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