相沢さんは漫画家でした。

「宿題集めまーす机の上出してウチにわたすんじゃー」



学級委員が眠そうに前の人から順に宿題を集めてる


「あ、終わってない人今日中に出してよねー」




あ、相沢さんに宿題貸したまんまだ。



もう写し終わったかな?




「相沢さん!宿題写し終わった?」



「あ、ハイ。えっと、机に入れました」


ごにょごにょっと小さい声で話してくれた


アイザワサンガ、ヘンジシタ!



「お、おっけぇい!!!!あはははは!!」



テンパって1人だけ大きい声で返事してしまった


顔も全身が熱い。喋るだけでこんなんなるのか…俺…




「あの!本当に助かりました、あ、あのありがとうございます…」



「う、うん」


今度は気の抜けた声で返事してしまった



それから、隣の相沢さんに意識しすぎて
瞬きするのもガチガチで

息するのはガチガチで…


そう、それはまるで








ロボッツ・ダンス…




「…い …おーーーーーーーい」


はっ!!


「うわぁあ!!なんかすみません!!」




「なんで謝るんだよ〜!はやく宿題だ、し、て!!」




「あああちょっとまってネ〜〜〜」


机の中をごそごそする



「あ、あった!はいこれ!」



すこしシワのついた宿題を差し出す




「まったくー、しっかりしたまえよタカシ」


「タカシじゃねえ…」




「ん?これ、なんも書いてないだよ〜?」




「えっ…?」





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