水曜日の片想い


「あの………えっと………」


頭の中でなにか言い訳を考えてみるけど、真っ白で何も出てこない。


だって、言い訳を考えるまでもなく本当のことだから。

とっさにいい答えが浮かぶ人はきっと頭が良い人に限るのかもしれない。


本を読んで知識が増えても、頭の回転は速くならないのかな。



「そんなこと急に言われると……さすがに照れる」



「へっ?」


橘くんの顔が真っ赤だ。


まるで、初めて会ったあのときに戻ったみたい。


橘くんはわりと高確率でよく照れる。


そして、そのときは決まって手で顔を隠すんだ。

いつもと同じ、変わらない仕草。


クールキャラが良い意味で壊れちゃってるよ。


< 57 / 291 >

この作品をシェア

pagetop