忘れられない大切な人
意地っ張りの待ち時間

待つこと2日目

「もう一度、付き合って欲しいんだけど…。」
貴方は私の好きだった人。
年下の貴方はとても不思議な人。

私が高校2年の時に私は貴方と出逢った。
最初は話が合う仲のいい後輩でもあり、部活仲間でもあり、大切な友達だった。
だけど日に日に理由は何かと聞かれたら分からないけど、貴方に惹かれていった。

年下の貴方はしっかり者の頑張り屋で、だけどちょっとどこか抜けてるところもあって、人を笑わす面白いところがあって…そして、優しい人。

好きだった。ずっと大好きだった。何回も告白した。

最初は両想いで付き合うことができた。

次は両想いだったけれど付き合わなかった。
「私のこと好き?」と聞けば「好き」と言ってくれた。

その次は…貴方から告白してきた。
とても嬉しかった。
だけど1度も貴方は「好き」と言ってくれなかった。
いつも私から言うか聞くのどちらかだった。それが不安になったのかもしれない。

そして次も貴方から告白してきた。
今までのことを深く後悔してくれていて「お前が良ければ、もう一度付き合って欲しい」と言われた。
正直、とてもとても嬉しかった。

…この時までいろんな人と付き合ってきた。ちゃんと好きだったし、私から告白したこともあった。
だけど、1度も貴方を忘れたことはなかったよ。
それは怒りでもあったり、「好き」という気持ちの心残りでもあったり。
好きだよ。
だけど、恐い。
また裏切られるのではないのだろうか。
また捨てられるんじゃないのか。
また…嫌われるのではないのだろうか。

─────恐い。

だから、私は貴方にこう言った。
「気持ちがなくてもいいなら付き合ってもいいよ」…って。

私、最低だ。

自分がされて嫌なことはもうしないって決めてたのに。
私、貴方に酷いことした。
私の自分勝手な気持ちで、恐いけど好きだから…貴方のこと好きだから…という理由で。

だけど貴方は「いいよ。」「俺が惚れさせればいいんだろ。」と言ってくれた。
真剣なんだ。本当に私のこと好きなんだと分かった。

だけど、貴方は1度も私に「好き」と言ってくれなかった。
…だから私今とても不安です。

素直になれない意地っ張りな私は自分から行けない。

その日の深夜に連絡が来た貴方のLINEのスタンプに対して、素っ気ない返事で返した。
既読はまだ付いていない。
それだけで不安になる。

会いたいよ…。
好きだよ…。

今この瞬間、私は思ってしまう。
あの時の告白はもしかすると、何かの罰ゲームではないのだろうか。
気持ちなんて無かったのではないのだろうか。
ただ興味本位だったのではなかったのだろか。
そんなマイナス思考が私の頭の中を駆け巡り、心が苦しくなる。

貴方の連絡待つこと2日目。

今も貴方の連絡を待ち続けています……─────。
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