その嘘に踊れ

拉致、再び


「…
あ、そう」


素っ気ない返事。

捕まえたと思ったのに、巧みにすり抜けていった小さな手。

絡まない視線。


(コレは…拒否か…)


俯いてしまったシズクを前に、アオも力尽きたようにガクリと項垂れた。

まぁ、いいンですケドネ!?

拒否したって、また拉致ればいいだけの話ですからネ!?

でも…

でも…

フラレたぁぁぁぁぁ!!

拒否ってかコレ、フーラーレーたぁぁぁぁぁ!!

正直に言おう!
ちょっっっと期待してマシタ!

即決はなくても、『お友達からよろしくネ☆』くらいはアリじゃないかと思ってマシタ!

なのに…

なのに…

俺、始まる前に終了のお知らせ…


「わかった」


ザラキとアバダケダブラとバルスを同時に食らって棺桶に入ったアオに、シズクはコクリと頷いて言う。

ナニ?
ナニがわかったの?

教会の場所?

棺桶引きずって、行ってくれンの?


「アオに拐われて、一緒に逃げることにする」

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