今度こそ、ずっと、あなたの隣にいる






『俺も。

 なんかずっと前から“小雪”って呼んでる気がしたんだよね。

 初めて会ったはずなのに、なんか変な感じだな』









『………うん』








不思議だね。



結城君の声を聞くと、自然とドキドキする。


結城君と握手すると、そこから温もりを感じる。











『……もしかして、俺は清二さんの生まれ変わりで、小雪は雪さんの生まれ変わりなのかもしれないな。

 ずっと前に会っていた二人の生まれ変わりだから、俺たちも不思議と前から知ってるような感覚に陥ってるのかもな』






結城君が冗談半分にそう言う、けれど私はその場で首を縦に何度も振っていた。




“え?”と、私の様子に結城君が一言挟む。









『……私も結城君と同じこと考えてました!

 結城君は鷲尾さんの生まれ変わり、私は雪さんの生まれ変わり……だから、こうして初めて会ったにも関わらず、なんか前から知っているような感覚がするのかもって……』









『………ぶ。そんな真剣に言わなくても』






結城君の言葉に、冷静に自分自身を観察してみると。


右手も左手も拳を胸の前で勇ましく握りしめる様子に自分自身が一番驚いた。











『………へ……あ、これは………』






説明する前に、私は耳からも蒸気が飛び出すんじゃないかっていうくらいに、顔全体が火照った気がした。











『良かった。生まれ変わりとか、そういうの俺だけが思ってたんじゃなくて』





そう言って結城君は屈託のない顔で微笑んだ。




その顔を見つめ、夢の中で会う鷲尾さんの笑みと重なる。




鷲尾さんもいつもこんな風に優しく微笑んでいるよね……雪さんに。








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