この1時間は、俺のもの。


いけない。むかつくって思う時間なんて無駄。

首を振って、また問題集に目を向ける。

止まることなく、シャーペンが走る。高1から使ってる、もはや相棒。
次々と空白が埋まるその快感にさらに知的好奇心を刺激される。

私の時間と、シャーペンの動きが最高速に到達するかというとき、

「へっ?!」

シャーペンが私の指から飛んだ。

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