婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~

私は、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、ごくごくと飲んだ。

体の隅々まで水分がいき渡っていく。

私がふーとひと息ついていると、後ろから圭司が抱きついてきた。

「なつ…。起きたらいないから心配した…。頼むから黙っていなくならないで…。」

不安げな声で圭司が言う。

「えっ…? いなくならないでって、ここで水飲んでただけだよ…?」

「そうなんだけど… なつの姿が見えないとすごく怖い…。」

こんな弱気な圭司を今まで見たことがない…。
昨日は強がっていたけど、圭司もやっぱり怖かったんだね…。

私は圭司の背中に手を回して、思い切り抱きしめた。

「そうだよね 圭司もあんな怖い目にあったんだもんね…。ごめんね ひとりにして…。でも もう 大丈夫だからね。私がそばについててあげるから…。甘えていいよ。」

「えっ…?」

「ん…?」

圭司がプッと笑った。

「あー そういう怖いじゃないよ…。まあ いいや…。うん 俺から離れないで…。いっぱい慰めて…。」

圭司は甘えるように私に絡みついてきた。

「あっ ちょっと 朝からどこ触ってるの!もう エッチ…。」

「なんだよ。いっぱい甘えてさせてくれんだろ?」

圭司は悪戯っぽく言いいながら、私にキスをした。
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