婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~

えっ 今 響って言ったよね!?
私は顔を上げて、恐る恐る聞いてみた。

「夏樹さんって、もしかして ホスト時代の圭司を知ってるの…?」

私の問いかけに、彼はフフと笑った。

「知ってるも何も、響と俺は、かつてアクアの
No.1の座を奪い合ってた仲だから…。結局
俺はこの店に移っちゃったけどね。あっ 噂を
すれば…。」

夏樹さんの視線の先には、ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる圭司の姿があった。

「久しぶりだな 響。」

「ああ 悪かったな なつが面倒かけて…。
じゃあ これで会計しといて…。」

圭司は無表情でクレジットカードをお財布からとり出した。

「圭司 ごめんなさい。お金は私が必ず返すから…。」

とっさに出た言葉を私はすぐに後悔した。
圭司の目が恐ろしいほど冷たさを帯びて、ソファーにすわる私を睨みつけた。

「俺が怒ってるのは、そんな事じゃないんだけど…。」

「あ うん そうだよね…。私が約束破って酔っ払っちゃたこと怒ってるんだよね…あっ そうだ 柚ちゃんのこともちゃんと見張ってろって言われてたのに、聖也さんっていう人に…」

「杉本の話はどうだっていいんだよ!もう ハタチすぎた立派な大人なんだから。全部 自己責任だろ。問題はおまえだよ。今 自分がどこにいるか分かってんの?」 

「ごめんなさい…。」

もう謝る以外、何も言葉が出てこない。
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