Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「…消えてなくなりたい」

「だから私も行くって言ったのに!」

「もう、もう、矢倉くんどころじゃない…」


お嫁にいけない…

うっっううっっ…


「泣かないで。もう部活行かないと」


私はうなずいた。

「行って下さい。そしてウィンブルドンまで行って、私を…私を…やっぱりダメだ…マネージャーなんてできない…やっぱり雇わないで…」

「キヨ、マジで落ち着いて」



誰かが教室に入って来た。

「え、なに?どうしたの?」

そう言いながら、矢倉くんが不思議そうな顔で立ってる。



また矢倉くん…!


今は…

少なくとも今日はもう会いたくなかった…!
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