Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~

友だち

タケルくんの家に、本を返しに行った。

お風呂上りだったみたい。

タオルを首にかけて、サンダルをつっかけている。


「おもしろかった?」

「うん。かなり怖かったけど、一気に読んじゃった」

「並のホラーより怖いかもな。この作者、元心理分析官なんだって」

「あ…あの…」



本の話になると、ついつい話しこんじゃう。

今日は、さっさと本題に入らないと…



「あの、アレなんだけど」

「あれ?」

「あの、打ち上げの、勉強会の、アレ…」

「ああ」

「行きたいの」



ああ~~…恥ずかしい。


タっくんの顔が見れない。

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