No.1ガール〜桜の姫〜①
BARを出た私は、家に帰るため暗い夜道を歩いていた。
時刻はすでに0時を回ろうとしている。
今日は月明かりが綺麗だな…。
そんな事を思いながらゆっくり歩いていた。
すると、道を挟んだ少し前に小さな公園を見つけた。
こんな所に公園なんてあったんだ…。
私は何となくその公園に入って、近くにあったブランコに座った。
地面を蹴って体を揺すれば、ブランコはギーギーと音を立てて前後に揺れる。
なんか懐かしいなぁ…。
昔はよくこうやって“あの子”と公園で遊んだよね。
理「……咲良(サクラ)」
ふと見上げた夜空には無数の星。
…ここは星がよく見える。
夜でも明るく賑やかな繁華街と比べて、ここら辺は暗く静かだ。
だから星たちはちゃんと自分らしくキラキラと輝いている。