No.1ガール〜桜の姫〜①



BARを出た私は、家に帰るため暗い夜道を歩いていた。




時刻はすでに0時を回ろうとしている。




今日は月明かりが綺麗だな…。

そんな事を思いながらゆっくり歩いていた。



すると、道を挟んだ少し前に小さな公園を見つけた。


こんな所に公園なんてあったんだ…。



私は何となくその公園に入って、近くにあったブランコに座った。



地面を蹴って体を揺すれば、ブランコはギーギーと音を立てて前後に揺れる。




なんか懐かしいなぁ…。



昔はよくこうやって“あの子”と公園で遊んだよね。




理「……咲良(サクラ)」




ふと見上げた夜空には無数の星。



…ここは星がよく見える。



夜でも明るく賑やかな繁華街と比べて、ここら辺は暗く静かだ。



だから星たちはちゃんと自分らしくキラキラと輝いている。



< 25 / 336 >

この作品をシェア

pagetop