【注意・ラストにお知らせ追加!】お遊びなんかじゃいられない
ああ、もうダメだ。誤魔化せない。


茅景ちゃんが手作りのアップルパイを部屋に持ってきてくれた日から、本当はずっと意識していた。


無邪気で恥ずかしがり屋で、だけど明るい笑顔でオレの絵を褒めてくれたあの時から。


オレは………君に惹かれていたんだ。




「もう大丈夫だよ、茅景ちゃん。ずっと“オレ”が傍にいるから……」




胸の中でガタガタと震えている細い体を、愛情を込めて抱きしめ返す。


オレの意味深な発言に、錦達3人が一斉にパッとオレの顔を見た事にも気づかないで………オレは身勝手な幸せに浸っていたのだった。
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