☆Friend&ship☆-季節はずれのモンスーン-
一章 新たな仲間

波乱の予感


「起きて、起きてったらワド!」

「…すまないシルバーレインボー。最近うたた寝が多い」

「いっそしっかり休んどいた方がいいと思うけど」

「ところでパーティーゴールドは」

「ああ、キングと花火してるわ」

「へえ」

それはいいな、と無表情かつ無関心な態度でワド…つまりワインレッドが名前通りの紅い髪を振り払う。

シルバーレインボー、通称シルンはだいぶ成長した容姿とは反対に胸の辺りで揺れる滑らかな光を反射する髪をいじくり回す。

通称テル、パーティーゴールドは外で打ち上げ花火をしているようだ。


あの仲間達の姿はない。


全く変わった様子のないテルとワドとは反対に、少し身長が伸びたシルンはムクッと膨れた。

「興味なさげね」

「いいだろう」

「夢でも見てたの?」

「まあ」



ここは恒星に近い場所で暖かい。

自転はないが公転があるので約90日で日が上り、沈む。

今は丁度夜の季節。

花火が綺麗だ。

「た~まや~」

「風流だな」

浴衣ではしゃぐテルと同じく浴衣のキング。

ほほえましいといえる光景だ。


無理矢理きせられたであろう浴衣姿のワドはこめかみを揉み込みながらシルンをみやる。

「お前はいいのか」

「呼んで来いって言ってる」

「それは悪かったな」

かき氷でも食べるか、と早速四角形の氷とナイフを取り出すワドが言った。

「私マンゴー」

「ああ」

絶妙なナイフ裁きでふわっふわの氷を器に持っていく。

かなりの大きさのかき氷にトロトロ蜜をかけていくとシルンは待ちきれないとばかりにガラス製のスプーンを頬張った。

「ほら」

「わーいO(≧∇≦)o」

「…」

次なるかき氷を作りはじめたワドを見ながら嬉しそうに氷をつつくシルンは幸せそうだ。

「さて、外に行くか」

「ん~!!」

頭を押さえて悶えるシルンにワドはぬるま湯を渡す。

「すこしは楽になると思うが」

「ありがと」

二つのかき氷を持ってワドは船を下りた。

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