☆Friend&ship☆-季節はずれのモンスーン-

子供たちはいつも仲よく遊んでいた。

時に喧嘩をしたり。

そして仲直りをして。

進んで学び。

好きなことを伸ばした。


弟のクラウドは悪い足を恨みもせずいつも兄についていった。

透き通った羽は夢のような光を映した。

兄とは違い、クラウドは物語を読むのが好きだった。

織姫とともに泣き、ふたごの二人を思って泣いた。

兄はそんなクラウドと似てこそいなかったが優しく、邪険にもせず、一緒だった。


走れなくとも、空は飛べる。

兄と一緒に虹をくぐると、恥じるようにその一瞬だけ虹が消える。

振りかえればそこにある虹に触れたくて何度も手を伸ばして、いつかそれがただの光のいたずらだと知る日が来るんだろう。

兄はそうして弟を見ていた。


神を崇め、崇拝する。

敵を愛し、仇を救う。

そんなふうな大人を子供は見習い、そしていつか大人になる。

当然のような理想が、どこまでも、何代も続く。

そしていつか、宇宙が救われる。


夢を信じ、希望を持ち、いつかこの星を出たら、こんなに美しい場所が当然の世界にして見せるから。

弟にそういって夢を語る兄がクラウドは大好きだったから、一点の曇りもないキラキラ輝く瞳で、いつか僕もお兄ちゃんと一緒に行きたいなぁといって微笑んでいた。

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