逆転カップル~可愛い彼氏とイケメン彼女~
「樹~お昼食べよ~」



隣の席に座る亜理紗がお弁当を取り出しながら言う。

一之瀬と柴田で離れそうなものなのに隣とは不思議なものだ。



「樹さん!私達も一緒にいいですか!?」



いつものように数人の女子が集まってくる。

どうやら親衛隊なるものが結成されているらしい。


あたしはどう対応すればいいのだろうか


とりあえずいつも通り承諾しようとする。



「ああ、いいy」


「ごめん!今日はちょっと私と樹2人にしてほしいんだ!」



亜理紗の言葉に数人の女子が残念そうにする。

しかし、彼女たちはすんなりと引いた。



「まあ、亜理紗がそういうなら仕方ないね。

また今度お邪魔させてもらうね!」


「ごめんね、ありがとう」



女子たちは戻っていった。


ところで、一体どうしたというのだろう?



女子を見送ると、亜理紗はざっと向きをこちらに向ける。

と、突然近くまで迫ってきた。


真剣そうだがかなり怖い。



「お願いがあるの」


「は、はあ」


「今度の土曜日、暇!?」



じりじりと寄ってくるのにさすがに体制が持ちそうになく



「亜理紗、近い、戻って」



と言うと、亜理紗は気付いて席に座りなおした。
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