美しいだけの恋じゃない
「新年会の数日前、外回りに出掛けようとしていた俺を『相談がある』と呼び止めて、その話をしたじゃないですか」
「え~?」
「『過去の恋愛遍歴をどうこう言うつもりはないけど、会社にまでそのノリを持ち込まないで欲しい。井上君は純朴な人だから心配だ。一番近い位置にいるのは門倉君なんだから、普段から気を付けて見ていてくれ』と」
「そうだったかしら~?」
「……あれだけ綺麗な子なんだから、次々と男性に見初められたとしても不思議な事じゃない。その時その時に真剣に付き合っていたのなら、何人と経験があろうと、別に構わないじゃないかと俺は思っていた。だけど…」
「あ、もしかしてあの子、処女だったりしたの?」
途中でトーンダウンした門倉保の様子にその事実を察知したのか、師岡さんは興奮したように声を上げた。
「へー。超いがーい。でも門倉君、騙されてるんじゃないの?そういう風に男に勘違いさせるテクニックを持ってるのかもよ?あの子」
「それは違う」
彼は間髪入れずに否定した。
「あれが演技だとは、とても思えない。それを裏付ける証拠もしっかり目にしたし…」
ここまで、怒濤の話の展開にただただ圧倒されるばかりだったけれど、門倉保の発言を聞いているうちにだんだんと怒りが込み上げて来た。
何なの?
何でそんなとてつもなくデリケートな真相を気軽にペラペラと、よりにもよってこんな人に暴露しているの?
「え~?」
「『過去の恋愛遍歴をどうこう言うつもりはないけど、会社にまでそのノリを持ち込まないで欲しい。井上君は純朴な人だから心配だ。一番近い位置にいるのは門倉君なんだから、普段から気を付けて見ていてくれ』と」
「そうだったかしら~?」
「……あれだけ綺麗な子なんだから、次々と男性に見初められたとしても不思議な事じゃない。その時その時に真剣に付き合っていたのなら、何人と経験があろうと、別に構わないじゃないかと俺は思っていた。だけど…」
「あ、もしかしてあの子、処女だったりしたの?」
途中でトーンダウンした門倉保の様子にその事実を察知したのか、師岡さんは興奮したように声を上げた。
「へー。超いがーい。でも門倉君、騙されてるんじゃないの?そういう風に男に勘違いさせるテクニックを持ってるのかもよ?あの子」
「それは違う」
彼は間髪入れずに否定した。
「あれが演技だとは、とても思えない。それを裏付ける証拠もしっかり目にしたし…」
ここまで、怒濤の話の展開にただただ圧倒されるばかりだったけれど、門倉保の発言を聞いているうちにだんだんと怒りが込み上げて来た。
何なの?
何でそんなとてつもなくデリケートな真相を気軽にペラペラと、よりにもよってこんな人に暴露しているの?