美しいだけの恋じゃない
『ん~、それはそうなんでしょうけども…』
山田さんはしばらく躊躇した後、意を決したように宣言した。
『でも、やっぱり直接、門倉さんと話した方が手っ取り早いと思うんでー。またケータイの方にかけ直してみます』
「…さようですか」
『ごめんなさーい』
「いえ。それでは私の方からも、山田様にご連絡差し上げるように門倉に伝言しておきますので」
『はい。それじゃ、本当にすいませんでしたー』
「いいえ、とんでもないです。失礼いたします」
一拍置いてから指でフックを押し、その後に受話器を戻した。
「どうしたの?須藤さん」
しかしその直後、佐藤さんに不思議そうに問い掛けられる。
「何だかすごく難しい表情をしているけど」
「えっ」
その指摘に、私は慌てて両手で頬を挟み込んだ。
「ああ。だって、相手があの高幡技建の事務員さんだもんね」
そこで田中さんも会話に加わる。
「門倉君、入社一年目は井上主任にくっついて仕事してたじゃない?で、今年度から独り立ちするようになって、井上主任はもちろん他の先輩社員から得意先を数社ずつ引き継いだのよね」
「はい」
「その中の一社が高幡技建なんだけど、イコール、昨年度までは私も担当してたって事なのよ」
「そうですね。そうなりますよね」
山田さんはしばらく躊躇した後、意を決したように宣言した。
『でも、やっぱり直接、門倉さんと話した方が手っ取り早いと思うんでー。またケータイの方にかけ直してみます』
「…さようですか」
『ごめんなさーい』
「いえ。それでは私の方からも、山田様にご連絡差し上げるように門倉に伝言しておきますので」
『はい。それじゃ、本当にすいませんでしたー』
「いいえ、とんでもないです。失礼いたします」
一拍置いてから指でフックを押し、その後に受話器を戻した。
「どうしたの?須藤さん」
しかしその直後、佐藤さんに不思議そうに問い掛けられる。
「何だかすごく難しい表情をしているけど」
「えっ」
その指摘に、私は慌てて両手で頬を挟み込んだ。
「ああ。だって、相手があの高幡技建の事務員さんだもんね」
そこで田中さんも会話に加わる。
「門倉君、入社一年目は井上主任にくっついて仕事してたじゃない?で、今年度から独り立ちするようになって、井上主任はもちろん他の先輩社員から得意先を数社ずつ引き継いだのよね」
「はい」
「その中の一社が高幡技建なんだけど、イコール、昨年度までは私も担当してたって事なのよ」
「そうですね。そうなりますよね」