美しいだけの恋じゃない
自分のいる営業所でコツコツと頑張り、業績を上げて、その功績が認められて役職者となり、最終的に所長まで登り詰められたなら、もうそれで充分、という認識のようだ。
私は大学進学を機に上京して来て、あの閉塞的な地元よりも、良い意味でドライな人が多く生息する都会で就職したいと強く願っていたので、勤務希望地を本社にし、そしてそこに配属されたというだけの話だった。
どっちみち故郷に帰ったとして、実家から一番近い営業所でもかなりの距離がある為、一人暮らしを選択する事に変わりはない。
それだったら都内に留まった方が良いだろうと判断したのだ。
もちろん、中には色々な場所で自分の力を試したいというアクティブな社員や、諸々の事情で配置変えを希望する社員もいるので、毎年異動者は一定数出て来る。
だけど転勤が当たり前、という環境ではないし、特に事務方の女性の場合はさらに異動を希望する比率は低く、入社時からずっと同じ部署で同じ業務を担当、という人の方が圧倒的に多かった。
師岡さんもその一人で、そして時代背景もあるのだろうけれど、彼女より上の世代の営業事務員は皆寿退社をしてしまったようで、今や一課の主のような存在になっており、内心不満を抱えてはいても、女性社員は一番ベテランである彼女をひとまず立てていた。
私は大学進学を機に上京して来て、あの閉塞的な地元よりも、良い意味でドライな人が多く生息する都会で就職したいと強く願っていたので、勤務希望地を本社にし、そしてそこに配属されたというだけの話だった。
どっちみち故郷に帰ったとして、実家から一番近い営業所でもかなりの距離がある為、一人暮らしを選択する事に変わりはない。
それだったら都内に留まった方が良いだろうと判断したのだ。
もちろん、中には色々な場所で自分の力を試したいというアクティブな社員や、諸々の事情で配置変えを希望する社員もいるので、毎年異動者は一定数出て来る。
だけど転勤が当たり前、という環境ではないし、特に事務方の女性の場合はさらに異動を希望する比率は低く、入社時からずっと同じ部署で同じ業務を担当、という人の方が圧倒的に多かった。
師岡さんもその一人で、そして時代背景もあるのだろうけれど、彼女より上の世代の営業事務員は皆寿退社をしてしまったようで、今や一課の主のような存在になっており、内心不満を抱えてはいても、女性社員は一番ベテランである彼女をひとまず立てていた。