美しいだけの恋じゃない
直線距離にして3キロ程は離れているだろうか。


偶然にその幼稚園に集い、そして彼女と私の家の丁度中間地点に小学校と中学校があり、同学区内であったので、必然的にその後もずっと同じ学舎に通う事となった。


歩美ちゃんとはその期間の中で4年、同じクラスになり、部活も一緒の吹奏楽部に入った。


さらに高校も同じ学校に進学し、そこでは2、3年時にクラスメートとなった。


「二人で一緒のとこに行こうね」と示し合わせていた訳ではなくて、それぞれ都内にある別の大学を目指していたので、それなりの学力を身に付ける為にはその地域ではその高校に入るしかなかったのだ。


田舎なので選択肢はとても少ない。


そして進学校ではあっても、一学年に必ず、ちょっととっぽいというかやんちゃというか「若いうちにハジけておこう」系の、派手目な生徒が男女共に一定数紛れ込んでいて、私を主に攻撃したりからかったりしていたのはそういう子達であった。


でも、とても影響力のある子達だから、自然の流れでそれ以外の生徒にも同じような態度を取られたり、見て見ぬ振りをされてしまったという訳だ。


そんなこんなで私と歩美ちゃんは実に14年間、同じ屋根の下で学生生活を送り、そして私は彼女に助けられ続けていたのだった。


つまりそれだけの長い期間、迷惑をかけ続けてしまっていた、ともいえる。
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