キミの首輪に、赤い糸を。

「あの日も、俺は逃げたんだ」

「兄弟...!?」

「えぇ。私の本名は如月凌。そして、真白の名字は如月です」


驚きのあまり、何も言えなくなる。


「似ていませんよね」


そう言って如月さんは笑う。


「私達は、両親が二人とも違うんです。だから、全く似ていません」


淡々と話す如月さんの話に、ついていけなくなりそう。


「...まだ、詳しいことは話す気になれないので、表面上だけ話します」


そして、如月さんは私に、二人のことを教えてくれた。
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