キミの首輪に、赤い糸を。
それから真白は泣き疲れて眠ってしまった。

如月さんはそんな真白を優しく撫でていた。


「...真白に寂しい思い、させてたんですね」

「...今からでも埋めてあげればいいじゃないですか」

「今じゃ、多分遅いんですけどね」

「そんなことないです」


如月さんは、それから自分を責めていた。


「本当は、逃げずにちゃんと守ってやらなきゃいけなかったんです。真白が失っている記憶でも、私は真白を最後まで守ることができなかった」

「...あの、お聞きしてもいいですか?」

「なんですか?」


私はずっと気になっていたことを、今聞くことにした。


「如月さんと真白って、どういう関係なんですか?」


そして、如月さんは驚くべきことを口にした。


「私達は、兄弟なんですよ」
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