キミの首輪に、赤い糸を。
目が合う。

如月さんは私達に気付いた。
そしてすぐにさっき話した店員さんに連れてこられた。


「リョウ、お前の友人だという方々が来ているが」

「あぁ、わざわざすいません」


如月さんは軽くその人におじきをし、真白を見た。


「何しに来たんだよ」

「...きさらぎに、会いに」

「そんなの、ここじゃなくても良かっただろ」


如月さんの口調は真白にいつも向けるものより少し尖っていた。


「...リョウって、いうんだね」

「...そうだけど」

「本名?」

「あぁ」


会話は淡々と流れる。

私は居心地の悪さを感じながらも、二人を見ていた。
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