キミの首輪に、赤い糸を。
そんな時、後ろから女の人が近付いてきた。


「リョウー?何してんの?」


かなり酔っ払っている女の人。

さっきまで如月さんが相手をしていた人だ。


「...誰ー?その女」


そう言ってその人は私の方を指さす。


「...彼女は俺の友人だ。関係ないだろ」

「関係ない?そんなことない。だって、私はリョウを愛しているんだから」

「...だから、愛してるとか、嫌いだっつってんだろ」


如月さんの声が低くなる。


「...何ー?リョウ、怒ってるの?もしかして、その女彼女なの?だから私が来て怒ってるの?」


女の人はフラフラした足取りで私の方に近付いてくる。


「ねぇ、リョウはあたしのものなの。アンタなんかに渡さない。さっさと出て行って」


睨み付けてくる目が、怖い。

怖くて、私は何も言えなかった。
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