キミの首輪に、赤い糸を。
ご飯を食べ終わり、歯を磨いて、着替える。

真白の歯ブラシは用意できるけど、生憎私の家にはメンズの服がなかった。

まぁ、きっと如月さんが持ってくると思うし...。

そう思っていると、ピンポーンとインターホンが鳴った。


「あ、如月さんかな」


私がそう言って玄関の方に向かうと、真白も後についてきた。


「はーい」


扉を開けると、やっぱりそれは如月さんだった。


「おはようございます。真白の身の回りのものを簡単にまとめて持ってきました」


言葉の通り、如月さんは小さめのスーツケースとギターケースを持っていた。


「やったぁ!ギターだ!」


真白は如月さんからギターを預かり、嬉しそうに抱き締めた。


「相変わらずギターへの愛は変わらないんだな、真白」

「たからもの、だからね」


そう言って真白は微笑み、部屋に入っていく。


「如月さんも、どうぞ」


私は如月さんに入るように促して、部屋に入った。
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