キミの首輪に、赤い糸を。
「真白...」


私の呼び掛けに、真白は小さく微笑んだ。
どういう意味なの?


「お久しぶりです、和咲さん」


如月さんも恭しく頭を下げる。


「シロにぃ」

「...こんにちは、裕太くん」


無理をしているような、そんな感じ。


「今日は契約期間の最終日ですので、真白を引き取りに伺いました」

「契約?最終日...引き取り?」


裕太くんはポカンとしてる。


「あ、いや、そのことなんですけど...」


私は如月さんと真白を交互に見る。

如月さんは営業っぽい笑みを薄く浮かべ、真白は私を少し遠慮がちに見る。

如月さんって掴めない人だなぁ、なんて、どうでもいいことを考えてしまう。

真白の感情も、読み取れない。

だからもう、今の気持ちをぶつけることにした。


「私、まだ真白と離れたくないです」
< 74 / 231 >

この作品をシェア

pagetop