キミの首輪に、赤い糸を。
「だったら、いいよ。もう自分を責めなくて。私、今真白と一緒にいられて楽しい。どうして一緒にいるかなんて、どうでもいいよ。今、私は不幸なんかじゃない。真白に利用されたなんて思ってない。寧ろ、会えてよかったって思ってる」


私の言葉を聞いて、真白は涙を拭った。


「ありがと、和咲」


そして、私の方に擦り寄ってきた。


「...僕、今は、本心でここにいたいって思ってる。ここに、いてもいい?」


真白の目は、さっきとは違って、少し自信を持っているように見えた。

私に無理に好かれようとしなくていいって、気づいてくれたのかな。


「もちろん。ここは、真白の居場所じゃん」


気づいてくれたなら、私はそれに応えるだけだ。
< 95 / 231 >

この作品をシェア

pagetop