キミの首輪に、赤い糸を。
それから少しして、真白は眠ってしまった。
それも、私の膝の上に頭を置いて。


「幸せそうな顔。相変わらず可愛いし」


そう思いながら頭を撫でると、真白はすりすりと擦り寄ってくる。

猫みたい...。

でも、やっぱりちょっと気になる。
如月さんが、"壊れる"と言うこと。

壊れるってどういう意味なんだろう。

体なら、病気か何か?
心なら、精神的な何か?

真白もあんまりどういうことは分かってないみたいだし。

というかそもそも、真白と如月さんとの関係には謎が多すぎる。

マネージャーまでなら分かるけど、飼い主っていうのがやっぱりよく分からない。

...考えたって、答えは出ない。

ゆっくり真白の頭を私の膝から降ろす。


「おやすみ、真白」


そして、電気を消し、私は自分の部屋に戻って寝ることにした。


< 96 / 231 >

この作品をシェア

pagetop