瞳の奥の真実
 水沢くんの唇が私の唇に触れる。

 私が好きなのは水沢くん。

 私は水沢くんの彼女なんだから、キスくらいするよ。

 岡崎くんが見てたって関係ない。

 いつの間にか岡崎くんの姿がなくなっていて少しほっとした。

「夏樹、大好きだよ」

「水沢くん……」

 水沢くんのことは大好き。その気持ちは全然変わっていない。

 花火の音が心臓に響く。




 美優ちゃんに「かき氷買いに行こうよ」と誘われて水沢くんから離れた。

 つぶされそうで苦しかった心臓が少し和らいだ。


「誰か探してるの?」

 美優ちゃんにそう言われ、はっとした。

 無意識で岡崎くんを探していた。

「かき氷屋さん探してるだけだよ」

 ごまかしたのが気付かれなかったか、ドキドキした。
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