瞳の奥の真実
 あの安心感と存在感はすごいと思う。

 新しいギターの高瀬くんも、よく伊藤くんと喧嘩になるけど、最後には岡崎くんを頼る。

 いきなり携帯が鳴った。

 水沢くんのことを考えていたのに、いつの間にか岡崎くんのことを考えていたことに気が付いた。

 ぶんぶんと首を振って、携帯を見ると水沢くんからだった。

『夏樹、毎日ほったらかしててごめん。今日は一緒に帰ろう』

 そんな内容だった。

 OKと返信して、帰り支度をした。



 正面玄関で待ち合わせだったので、待っていた。

 向こうから岡崎くんと一緒に歩いてくる水沢くん。

 私と目が合うと、岡崎くんは手を振って別の方向に歩いて行った。
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