鬼社長のお気に入り!?
「杉野さん? どうかした?」


「へっ!?」


 思わぬ妄想が膨らみかけたところでハッと我に返ると、不思議そうな顔をした桐生さんと目が合う。


「い、いえ! なんでもないです」


 すると桐生さんは、私のパソコン画面を覗き込んで言った。


「あ、これもしかして今度のEXPOの?」


「そうです、まだだいぶ悩み中ですけど……」


 まだ全然形にもなっていない途中のデッサンを見られるのは恥ずかしい。私が画面を閉じようとマウスを握ると、桐生さんはいたずらっぽく笑って私の手の上から自分の手を重ねてきた。
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