鬼社長のお気に入り!?
「お前の家も知らないし、知ってたところで勝手に部屋に上がり込むわけにもいかないし、とりあえず俺の部屋で休ませることにしただけだから」


「そう、だったんですか……ご迷惑をおかけしました」


 打ち合わせもうまくいかず、八神さんに迷惑をかけてしまった。面目なくて私は布団に顔をうずめた。すると、ふいに頭に温かな感触がして、八神さんの大きな手がぽんっと乗せられた。


「まぁ、今日の打ち合わせはあんまり気にすんな」


「でも、先方は八神さんの意見を求めてましたよね?」


 打ち合わせの時、武川の担当さんが最後に八神さんの意見を煽っていたことをいまだに根に持っていた。どうしても腑に落ちなくて、ボソリとそんなことをつぶやいてしまった。
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