鬼社長のお気に入り!?
「は、はい……」


『もしもし愛理? もー、いつ電話しても出えへんのやから!』


 それはついに手紙を出したが返事のない娘に痺れを切らせた母からの電話だった。


「お母さん? どうしたん?」


『どうしたん? ちゃうわ、お盆休みも帰ってこーへんし、お父さんも心配しとるに?』


「あはは……ごめんね、仕事が忙しくてさ」


『まったくこの子は仕事仕事って、もうええ歳なんやから早く結婚して安心させてーな』


「う、うん……」


 まずいなーこの手の話題……あぁ嫌だ、早く電話切りたい――。


 私は電話を早めに切り上げる口実をぐるぐると頭の中で巡らせた。
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