未来の1/fragment




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翌日、早朝から体育館はボールの跳ねる音が鳴り響いていた。


セッターがトスを上げ、アタッカーが次々と飛び、打ったスパイクを相手コートへ力強く打ち込んでいく。



「もっと膝を曲げろ!腰が高い‼︎」



監督が怒鳴る声が響き渡る。



「視線が一緒だと、相手に読まれるぞ‼︎」



朝練のメニューをそつなくこなす堀澤に監督が声をかけた。



「堀澤はしっかり筋トレはしてるのか?強いスパイクを打つには、『背中・腹部・胸部・肩・手首』。特に重要となるのが背中と腹部。

空中で上体を後方へ引くための広背筋、打つ瞬間に前に内旋する力を生む腹筋。それと下半身も徹底的に鍛えないとな。床を踏み込む力が足りん」


「はい…」



監督は堀澤の肩をトントン叩いて、そのまま体育館を出て行った。


額から流れ出る汗を、堀澤はTシャツの裾を右手でめくりあげて拭いた。





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