俺様王子とメイドちゃん
「そっか、頑張ってるね」

どこか嬉しそうな顔をして、如月蒼は

わたしを見た。


「あ、ありがとうございます」


もしや、わたし誉められた?!

湊とよく一緒にいる人だけど、悪い人じゃ

ないのかも




「美咲さん、堅苦しく話さなくても良い

よ。僕のことは、蒼って呼んで」



「はい・・・じゃなくて、

うん、分かった。よろしくね、蒼くん。」



「ありがとう、美咲さん。」


蒼は、にっこり笑った。



・・・蒼くん、ね


男子の名前をこんな風に呼んだことなんて

なかった。

だから、なんとなく不思議な気分になる。


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