追憶の彼方に

✩✩結婚?


結城課長は、相変わらず
口説いてくるが
踏ん切りがつかなかった。

思わせ振りな、態度もしたくないから
課長からの電話は、用件のみ
メールは、返さないようにしていた。

優里は、そんな私をみては、
笑っていた。
もう、他人事かと思って‥‥‥

そんな日々の週末に、
ショッピングモールへ出掛けた

そこで‥‥思わぬ人にあった。

「一華ちゃん、じゃない?」
と、言われて
振り向くと。

波瑠の両親で‥‥‥

一華は、満面の笑みになり
「あっ、お父さん!お母さん!!
お久しぶりです、変わりないですか?」
と、言うと。

「二人とも、元気よ。
一華ちゃんは、相変わらず綺麗で
でも、大人の女性になったわ。
お仕事は?」と。

「高校から、変わらないですよ。
お二人が、元気そうで良かった。
私は、今、不動産会社の
受付の仕事をしています。」
と、話すと

波瑠のお父さんが、
「立ち話も、なんだから、
     一緒に食事でもどうかな?」
と、言ってくれて。

私も、嬉かったから
「ぜひ」
と、言って
三人で食事をした。

波瑠の両親は、
いつも、私を可愛がってくれて
私の第二の両親みたいな人達である。

色んな話をしながら、
楽しくしていたら
お母さんが、
「波瑠のお嫁さんは、
やはり一華ちゃんが良かった。
あんな子と結婚して。」と

お父さんは、
「やめなさい。
波瑠の話しは、したくない。」
と、悲しく辛い顔をした。
< 9 / 71 >

この作品をシェア

pagetop