海の底の君へ。―天国の君へ―





「記憶障害…ですか?」





「紫夏さんは症状が軽いため、気付かれなかったのでしょう。」





母と先生の言っている言葉が一言一句、


頭に入ってくる。


母の顔がだんだんと青ざめていく。


私は取り乱す、なんてことはなくて。


どちらかといえば





「あぁ、やっぱりな。」





という感じ。
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